映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノ監督「TOKYO!」2982本目

これ2013年に見てるけど、KINENOTEでは項目が3つに分かれてるほうに感想を書いてました。今回は何となく3本まとまった形で書いてみます。レオス・カラックスは新作を作ってるって噂を聞いた気がするけど、ミシェル・ゴンドリーの作品って全然見てないなぁ。元気なのかな。その一方でポン・ジュノの活躍はものすごいですね…。

「インテリア・デザイン」byミシェル・ゴンドリー

13年前の加瀬亮は、まだ細っこい。藤谷文子は毎週見てる「町山智浩のアメ知るTV」では落ち着いたお母さんって感じだけど、このときは若い女の子だなぁ。伊藤歩はやっぱりきれい。セリフがなんか可愛かったり、キャラがちょっとおっちょこちょいだったりするセンスは、やっぱりミシェル・ゴンドリーだな。彼はこんなふうに東京を見てるのか、と今回はなんかあたたかい目でみている。しかし、いす子ちゃん可哀想だなぁ。立派な椅子だけど。

「メルド」byレオス・カラックス

いきなり強烈な存在感。警察か自衛隊呼ぶレベル。銀座の通行人、全員がエキストラかなー。本物の通行人だったら通報されそうだもんな。東京の地中深くに戦車や日章旗の残骸が眠ってるのも、今みるとシュールでちょっと面白い。ほんとにドゥニ・ラヴァンって、日本人がイメージするセンスがよくて端正なフランスと真逆。汚いだけじゃなくて、殺戮もするし徹頭徹尾きらわれる言動をやめない。徹底してる。ちょっと不快だけど、これが狙いなんだろうな~。新作「アネット」期待してます。

「シェイキング東京」byポン・ジュノ

こんな整理整頓好きの引きこもりがいるんかな~。撮影は韓国でやったのかな、と思われる配達物の違和感。でも読書しまくって、いいじゃないか。香川照之若い、蒼井優おさない。ピザやの名前は、配給元で制作会社のビターズ・エンドのしゃれか。

久々に外に出てみたら、自分以外の人たちもみんな引きこもっていたことに気づいてしまった。地震のときだけ出てきて、またすぐ戻っていく。

・・・3作とも、東京っていう町をイメージして自由に作った感じで、批判も共感もしてないのがいいですね。意外と面白いもの作ってたんだな、とあらためて思いました。