これ見るの何回目だろう。DVDまで持ってる。
暗いジム・キャリーとチャラいケイト・ウィンスレットという意外な組み合わせ、なぜか端役のキルスティン・ダンスト、イライジャ・ウッド、マーク・ラファロの重要性があとになってわかってくる面白さ。ミシェル・ゴンドリーらしいキュートでキャッチ―な画面。映画界きっての変わり者チャーリー・カウフマンの脚本なのに、愛?記憶?運命?の強さになんだか感動する結末。何度忘れても、また出会えばまた恋をする。この映画はアカデミー作品賞やパルム・ドールを取るような作品じゃないけど、すごく好きな作品です。
「アンモナイトの夜明け」で偏屈な中年女をみごとに演じたケイト・ウィンスレットはここでは青やオレンジの髪のフリーダム女子。90年代の原宿にいたよこんな子。演技派だなぁほんと。
5年くらい前にニューヨークに行ったとき、タイプ打ちの脚本のコピーを道端で売ってるのをぱらぱら見たら、違う結末になってたのを覚えてる。何度も「記憶消去」をしてはまた出会って恋に落ちて、を繰り返して老人になった二人がまた消去をしにクリニックを訪れるっていう。カウフマンの脚本はいつも少し厭世的で切ないけど、それをゴンドリーが味付けするとロマンチックになる。
いつもひょうきんなジム・キャリーの内面の暗さや、いつもはシリアスで大人っぽいケイト・ウィンスレットの子供っぽい部分も、すごく良かったのだ。
ジム・キャリー演じるジョエルは上手なイラストをよく描くんだけど、最近になってジム・キャリーは政治風刺漫画を発表してるとのこと。今考えるとあの一連のイラストは、彼自身のものだったんですね!