「メトロポリス」と「M」のフリッツ・ラングが西部劇なんて…(ショック)
でも、けっこう面白かった。さすがフリッツ・ラング。
この映画の原題からして「ウェスタン・ユニオン」。実在の会社の名前の映画って、スポンサーで宣伝映画なんだろうか。今はどこの町にもある両替屋に看板が出てる国際送金会社だ。西部開拓時代にすでにこんなに羽振りのいい会社だったんだな。電信って今なら最先端の高速通信みたいなもの?とはいえオペレーターが手打ちしてるのはテレックスの時代が最後だから、前世紀って感じですね。この電信が通じる前は手紙しかなかったんだろうから、東部からみて西部がいかに辺境の地だったかうかがえます。
通信会社って石油や石炭会社みたいに発破かけて何か爆破したり地下にもぐったりするわけじゃないから、危険性の少ない仕事だったはず。
先住民に化けて白人を襲う白人グループって本当にいたんだろうか。悪いことを考え付くやつはどの時代にも、世界中のどこにもいるので、いたのかも。(ググっても何も情報は見つからないけど)この作品は、先住民に化けた強盗団と、そこから抜け出してウェスタンユニオンについた男との争いっていうドラマが柱としてあって、それに恋のライバルやら尊敬やら友情やらがからんできて、作品を豊かにしています。
ラング監督の作品って、なかなか見られないものも多いけど、もっと見てみたいなと思いました。