映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ボブ・ペルシケッティ/ピーター・ラムジー/ロドニー・ロスマン監督「スパイダーマン:スパイダーバース」 3655本目

教え子がめちゃくちゃ最新作を推すので、まずこれから見てみることにしました。(本当は最新作が実写版だと勘違いして「ノー・ウェイ・ホーム」を見てしまったけど、そっちの感想はあとで)

「エブエブ」の感想で「最近流行りのマルチバース作品」と書いてる人が多かったそのマルチバースとは、まさにこれが典型なんだな。MARVELものはしばらく見てなかったけど、そもそもアベンジャーズってマルチバースだし、歴代スパイダーマンが集結するのって、ウルトラマンでは何十年も前からやってるな。「マルチバース」がど真ん中のこの作品は円谷プロの世界でいえば「ウルトラマン大集合」のようなものか。(ちょっと違う)「エブエブ」でついていけないと思った人は、まずこれとか「ノー・ウェイ・ホーム」を先に見ると良かったのかもしれない。

ヒョウタンツギのようなものや、日本のアニメっぽい”おてんば少女”が出てきてる。1回限りの登場かもしれないけど、これって日本のテレビアニメにアメコミ的なキャラがたまに登場したりするやつの逆で興味深いですね。

それにしても、なんて完成度が高くてカッコいい映像なんでしょう。お金のある会社が最高のスタッフを集めて真剣に作れば、こういう作品が作れるんだな・・・。絵が美しい、滑らかだ、という以上に全体の統制が非常に取れていて、どこを切り取ってもトレーディングカードにできそう。音楽もいまどきのアフリカ系の男の子が聞いていそうだし、各キャラクターの人格もなるほど感がある。

最新作はさらに評価高いみたいなので、楽しみです。