これ最高だなぁ。ロック原初のエネルギーの発露!みたいで。ロックの聖地というには辺境感のあるトロントの若者たちの思いつきだったのに、チケットを売るために必死にかけずり回った結果、回り回ってレノン&ヨーコに行き当たり、奇跡がなぜか降臨した、という。
結果的にこれがジョンのロックン・ロール回帰のきっかけになったんですよね?アルバム「ロックン・ロール」が1975年だから。ジョンは当時29歳(まだそんなに若い!)だけど、ビートルズとしてはすでに「イエロー・サブマリン」発売後で終焉に向かっていた時期。そんな時期にチャック・ベリー、リトル・リチャード、ジェリー・リー・ルイス、ボ・ディドレー、ジーン・ヴィンセントなんていう少年時代のヒーローが大挙してやるライブなんて、観客として参加したかったくらいじゃないだろうか。
ジーン・ヴィンセントのバックをアリス・クーパーが務めたっていうジョーク(違う、事実)も最高。こういう、事故か奇跡か、みたいなできごとって、と思う。これからも起こりうるんだろうか。今なら、メインストリームになりかけてるような若い子に人気のあるジャンルでなら、ありうるかもしれない。とはいえジャンルを問わず、神様かなにかの気まぐれで起こるとしか思えない…。
これ、フィクション映画化してもそうとう面白いんじゃないかな。出演者の映像はもう撮れないけどね…。