映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

グレタ・ガーウィグ監督「レディ・バード」2014本目

<若干ネタバレっぽいです>

「フランシス・ハ」でフランシス・ハを演じてたグレタ・ガーウィグの監督作品。

美しいシアーシャ・ローナンが、まだら染めの赤毛の、勢いがあるけど微妙に垢抜けきってない女の子を演じています。最初から下ネタ満載のガールズ・トークでドン引きしてしまいましたが、その「あけすけさ」に慣れてくれば、だんだん可愛く思えてきて、いつの間にか彼女が自分に思えてきます。

最初の彼氏はゲイで・・・二番目の彼氏は嘘つきのオーガニック野郎。男ってなんて面倒臭い。それに引き換え、「Just Married to Jesus」で笑ってくれたシスターも、一緒にドレスを着てプロムで踊った親友も、やっぱり女どうしが最高!(というオチではないけど)

「フランシス・ハ」もだけど、この映画も起承転結なしオチなしだけど、人生ってそういうものだ。乱暴でもあけすけでも、彼女と彼女の周りの人たちの心には愛がある。熱く脈打ってるものがある。

脚本が高く評価されたのは、血の通った言葉が使われてるからだと思うけど、ほとんど字幕を見てしまったので、英語のまま味わってみたかった気もします。時々、字幕と英語のニュアンスが伝わりやすいように変えてあるなと思った箇所があったので、英語ネイティブならもっと元の味わいがわかっただろうな。

初めてのときに、彼氏の上で鼻血を出す場面には笑った!

レディ・バード (字幕版)

レディ・バード (字幕版)