1980年作品。ずいぶん昔ですねー。
倍賞千恵子も高倉健も若くて、吉岡秀隆はまだりんごホッペの可愛いチビです。
亡き夫が遺した北の国の小さな農場を、ひとり気丈に切り盛りする倍賞千恵子。言い寄るスケベ社長にハナ肇。どこからともなく流れてきて、農場で働くようになる男に高倉健。倍賞千恵子のいる牧場の風景が、透き通って美しいです。
なんかさりげないけど、いい映画だなぁ。この「場」がとてもいいのだ。
1980年の地方都市の町もいい。
この人間違いなくジブリの全作品のヒロインと同一人物だよなぁ。特にこの頃の雰囲気。
そして、この作品と、その翌年に始まった「北の国から」は、関係ないとは思えない相似形なんだけど、ググっても明確な関係性について触れたものは見つかりませんでした。
何本も見てわかってきたけど・・・私、倍賞千恵子はとても好きだけど、高倉健はあんまり・・・。俳優自身はいいんだけど、彼が演じる、不器用に人を殴り殺す二枚目というキャラクターが好きじゃない。でも動物たちと草原のあるこの風景の中なら、ボクトツさやたくましさが必要に迫られたものと思えていいです。
「シェーン」の日本版なのか?ストーリーは世界中どこにでも、どの時代にも移植できる普遍的なものだから、それをどう料理するかが問われるのでしょう。実際にこんなふうに刑務所から出てきた人を温かく迎え入れる場所があるのかわからないけど、あるといいなぁ。と思いました。以上。