映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ガス・ヴァン・サント監督「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」335本目

1998年作品。

冒頭から引き込みますね。無駄がない。脚本家と監督の頭が情緒より理性に傾いてる、合理的ってかんじです。
スカっとする快さがあります。

最初に不良天才少年を見つけたスウェーデン系の教授。一見堅物だけど内側がものすごく熱い、どこかで見たような…と思ったら、「奇跡の海」でヤンを演じた人でした。

ロビン・ウィリアムズはいろんな役ができるけど、人間味のある役なら何でも実体化できる役者さんですね。やっぱりすごいな〜。それと、何より脚本が素晴らしい。マット・デーモンとベン・アフレックが自分たちで書いたそうですが、素晴らしいものを作って、なんとしてでも世に出そうという熱が伝わってきます。深い人生観について語られてるけど、この熱さとかスピード感がやっぱり若い人の脚本って感じがします。

マット・デーモンって、好青年に0.3%くらいイヤな感じがプラスされていて、いい奴をやるとなんとなく嫌みになるけど、いやな奴をやると可愛く見えます。つまりこの映画ではハマり役。彼にはバカないい奴はできない。…それに比べると、ふしぎとベン・アフレックはバカないい奴が自然だなぁ(笑)