これは1992年の公開時にすぐ見たはず。なぜかというと、昔から好きなSF・ファンタジー作家の河野典生という作家に「いつか、ギラギラする日」っていうタイトルの小説があって、それと関係あるのかないのかわからなかったから。1980年代を最後にほとんど書いてない作家なので、同じ理由でこの映画に注目した人ってほとんどいないかも。(似てるけどちょっと違うタイトル、一報入れて「仁義を切った」くらいかなと思ってたらWikipediaに「角川からタイトル許諾だけ受けた」と書いてあった)
TSUTAYA DISCUSでもレンタルしてないし、U-NEXTにあったのでまた見る機会があって嬉しい。つってもこの映画が好きでまた見るわけじゃないけど、なつかしさというか。
他に、「JUDY & MARY」のメンバーがこの映画のロケのエキストラをやって知り合ってバンドを始めた、というエピソードでも知られてるので、不純な理由?で見た人はそれなりにいたかもしれません。
この映画は、全盛期のショーケンや多岐川裕美、スキャンダル後の荻野目慶子や木村一八(金髪)といった、なんとも時代性のある面々に、やたらパワフルな千葉真一、イヤらしいチンピラ感がMaxだった頃の石橋蓮司や原田芳雄、青汁を飲み始めたばかりの八名信夫、親分格に昇進する前の安岡力也、変なオバサンだった頃の樹木希林、といった盤石の布陣も頼もしい。
※一瞬、木村一八って誰の息子だっけ?って考えてしまった。横山やすしが亡くなったのは1996年(わずか51歳)。昭和は遠くなりにけり、ですね。。。
内容はひとことで言うと強盗グループの仲間割れ。(私が連想した小説は、トランペット吹きの少年が傷害を起こす短編なのでまったく関連なし)
荻野目慶子のカン高い声と細眉。でも下品になりきれないところが、なんとなくちょっと悲しかったり。
エンディングに流れるショーケンの「ラストダンスは私に」も、なんかシド・ヴィシャスの「マイ・ウェイ」みたいでじわじわ来ます。
時代を懐かしむために見る映画も、あっていいのです。ヨゴれても彼らなりに生き生きと生きてて、なんか見てよかった。