映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

清水康彦 監督「その日、カレーライスができるまで」3215本目

別府ブルーバード劇場にて鑑賞。この映画館を応援したいので、別府に行くと時間を作って、その時間にやってる作品を見て”お布施”?するようにしてます。

この作品は斎藤工(最近制作側でよく名前を見るな)の企画・プロデュースによる中編で、とにかくもうリリー・フランキー劇場、ほぼ彼の一人芝居です。子どものことを思い、家を出た妻のことを思いながらカレーを煮る中年男。どんな役をやってもリアルな人だと思ってたけど、もはや演技の匠ですね。スペンサー・トレイシーですね。

作品としては、テーマが小さいのでどっかーん!と来るインパクトはないけど、リリー・フランキーが映画界に占める重要性を実感できただけでもよかったです。

併映の短編は、伊藤沙莉と大水洋介の兄妹がオンラインで言い争う「HOME FIGHT」。これも小品だけど面白かった。斎藤工、どんどんアングラ映画へ突っ走っていく…。嫌いじゃありません、彼が作るもの。