映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

マッシモ・ダラマーノ監督「ドリアン・グレイ 美しき肖像」 3544本目

中高生のころ、オスカー・ワイルド好きだったんですよ。ヘルムート・バーガーはイメージ通りです。(2022年の今は、彼の現在の姿を映画の中につい投影してしまうけど、そうするとさらにリアリティが増してしまって・・・)

で、この監督は誰だ。映画は冒頭からまるでTVシリーズの「ウルトラマン」で怪人が誰かを襲うときのような音楽と演出です。この映画は全体にわたって、音楽が煽情的で昔の日本の「劇画」っぽいのが気になるけど、主役の美しさをよく引き立てる映し方をしてるし、美と醜、若さと老いを描いていて、最初から最後まで目が離せませんでした。さすが、監督は撮影のプロ!

今だったら誰がドリアン・グレイかな・・・など考えを巡らせてみるのも楽しいのでした。