2001年作品。
映画好きの人はとっくに底の底まで探りつくしてるだろうけど、もしまだ見てない人は、最低2回は見るべし。
おどろおどろしい映画だと思って見始めたら、カラ〜〜っと明るい、古き良きアメリカンポップスの歌&ダンスが繰り広げられている。あれ、これデヴィッドリンチじゃなかったっけ??と思って見ていると、黒髪のミステリアスな美女とMen In Blackが乗った車が、マルホランド・ドライブという通りの途中で止まり・・・。
ミステリアスなんだけど、間がよくて性急な感じがないので、妙に楽な気持ちで見入ってしまいます。
たくさん血が出るとか、急に刺されるとか、そういう怖さではない、ミステリアスで誘い込むような画面。・・・この感じを表す言葉は「謎」ですね。最初から最後まで、頭が「?」でいっぱい。後半、玉手箱的な箱を開けてしまったあとは、目や華から「?」があふれ出すほど何が何だか分からなくなります。が、ちょっとロマンチックで魅惑的な謎です。
・・・つい、謎を解いてみたくなってネットで調べてみると、監督から「解読のための10のポイント」が提示されていたことや、解読したというレポートがいくつも見つかりました。
<解読のための10のポイント>(ポイント自体はwikipediaから)
・映画の冒頭に、特に注意を払うように。少なくとも2つの手がかりが、クレジットの前に現れている。
・赤いランプに注目せよ。
・アダム・ケシャーがオーディションを行っている映画のタイトルは? そのタイトルは再度誰かが言及するか?
・事故はひどいものだった。その事故が起きた場所に注目せよ。
・誰が鍵をくれたのか? なぜ?
・バスローブ、灰皿、コーヒーカップに注目せよ。
・クラブ・シレンシオで、彼女たちが感じたこと、気づいたこと、下した結論は?
・カミーラは才能のみで成功を勝ち取ったのか?
・Winkiesの裏にいる男の周囲で起きていることに注目せよ。
・ルース叔母さんはどこにいる?
なかなか解ききれないけど、ちょっと怖くて面白い。
ツインピークスもだけど、この監督の映画の最後に来るものって、人間の愚かさ、かなしさ、いとおしさ、だと思う。だから掘り下げれば掘り下げるほどじーんときて、いい映画だなと思える。
結局2回見たあと飛ばし飛ばしさらに2回みました。DVDというものがこの世にあってよかった。
以上。