映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ライアン・ジョンソン 監督「ナイブズ・アウト」2387本目

面白かった!

前評判(前宣伝?)が良すぎて期待しすぎたかな?前情報ゼロで見るのがベストだし、私みたいにさまざまなミステリー映画を見すぎて、アガサ・クリスティも読みすぎてて、うがった見方とか深読みしかできない者はなるべく素直な気持ちで見たほうがいい。でも、そんな私でも、登場人物の造形がそれぞれ生きているので、すごく楽しむことができました。

でも英国紳士のダニエル・クレイグに「南部なまり」の役って無理じゃないか!?そこは英国探偵でよかったと思うけど、007のイメージから一番遠いところに新しいキャラクターを作ろうとしたのかな。

そんな「キャラ立ち」を支えてるのは百戦錬磨の俳優たち。それぞれ、深くて濃くて長い人生経験を思わせるので、説得力がすごい。

ミステリーとしての謎解きは、クリスティでもエラリー・クイーンでもないので、トリックの妙が最大のポイントというわけではないんだけど、二転、三転する状況、テンポよく交わされる会話、観客は転がされて流されて笑って心配して、いいスリルを楽しめる作品ですね。

ぜったい続編作る気だと思う、監督も配給会社も。私もさっそく次の作品が見たい。。。最初からそんな前のめり感の強い映画でした。お勧めです。