映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ウィーラチット・トンジラー監督「2gether THE MOVIE」3299本目

さんざん毎日KINENOTEでお世話になっているキネマ旬報の「キネ旬シアター柏」に、初めて行ってきました。友人に、どうしてもこの映画が見たいから付き合って~と言われて。コロナで席が1つおきになってるため、すぐに満席。客層は(マスクでよくわからないけど)女性95%、私たちは最年長くらいで、韓流おっかけのオバちゃんたちより若め。

人気ドラマの映画化というよりダイジェスト版という感じで、ドラマを見てない私にもよーくわかるナレーションで見どころをつないだ作品でした。だからストーリー、飛ぶ飛ぶ。

要はBLなのですが、主役の二人、特に純情なタイン君を演じた男の子が童顔で初々しいので、ちっともいやらしくなく、とってもほほえましく可愛い恋愛ドラマでした。それにしても今のタイの映画もドラマも、俳優たちが東南アジアにあるまじき色白で、主役級の中に占める東アジア系が非常に目立つのは、韓流ドラマがどれほど浸透しているかを見せつけられるようです。そしてこのドラマの10人中8、9人はゲイカップルで、このままではタイの人口は著しく減少してしまうのか、いや男性同士のカップルの場合精子バンクは使えないからまた別の方法で子どもをなんとかするんだろうか。

初めてタイに行った20年前、食事のあとに美しいトランスジェンダーの女性たちが舞い踊るショーパブに連れていかれたけど、あの人たちが女装していたのは本意だったんだろうか、男性の見た目のまま交際することは今は比較的寛容になってきてるなろうか…などなど、私が心配してもまったく何の役にも立たないことばかり心配してしまうのでした。