映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

セルジュ・ブルンバーグ、エリック・ランジ監督「メリエスの素晴らしき映画魔術」321本目

メリエスの「月世界旅行」といえば、世界初のSF映画の制作者として知られています。この映画では彼の生い立ちや、現存する初期の作品を紹介しつつ、90年代に発見された手彩色の「月世界旅行」を人力とテクノロジーで、非常に傷んだ状態から上映できる形へと修復していく様子がつづられます。

映画愛があふれてるな〜。新しいものへのときめきや、驚きを愛した人たちをリスペクトする映画です。

そしてドキュメンタリーが終わると、手彩色版「月世界旅行」がフルに入っています。
初めてこの映画を見た人の目の輝きを想像しながら、楽しみましょう。
ドキュメンタリーが1時間、「月世界旅行」が20分たらず。白黒版も素晴らしいけど彩色版は新しい情報や驚きをもたらしてくれます。月の顔にロケットが突っ込んだとき、血のようなものが流れるのが赤くはっきり映っていたりします。

映画が本当に好きだ!という人は、一度見てみると良いと思います!