映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2026-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ヴェラ・ヒティロヴァ監督「ひなぎく」4098本目

1966年のチェコスロバキア作品(分かれる前)。2014年の再上映のとき、予告を見てすぐに劇場に走っていったのを覚えています。超絶、珍しさにあふれた作品。 ストーリー性とか”カワイイ”を予想していたからか、初見では支離滅裂な印象が強かった気がします。…

クリストス・ニク監督「林檎とポラロイド」4097本目

<結末にふれています!> 派手さはないけど、なんとなく発想が面白いですね。むしろ地味さに惹かれます。それより、ギリシャでコメディと聞くと、「ハングオーバー」シリーズの変わり者を演じたザック・ガリフィアナキスしか浮かばないんだけど、あれとはジ…

アルフレッド・ヒッチコック監督「Four O’Clock」(日本未公開・KINENOTE未登録)4096本目

「柴田元幸翻訳叢書 アメリカン・マスターピース 準古典篇」という本を読んだら、この作品の原作「三時」が載っていて、いかにもトラウマ映画にしたら見ごたえがありそうな内容で、ヒッチコック監督がテレビ用に映像化したというので探してみたら見つかりま…

フィル・ロード 監督「プロジェクト・ヘイル・メアリー」4095本目

今年の3月公開なのに7月にもうAmazonプライムで見られるのは、Amazon MGMスタジオ制作だから。ネトフリ映画と同様だけど、劇場公開は「こする」って感じじゃなくてもっと長期間行われたんじゃないかな? 原作を読んだのは2024年だけど、バラク・オバマの読書…

カイル・バルダ監督「ひつじ探偵団」4094本目

大人が期待するのは難しいタイトルですが、見た大人たちがほぼ全員「意外と面白かった、よかった」と言っているので、見てみました。結果、私も同じ感想です。 冬生まれの子ひつじがかわいい…。「ひつじ」がずーっと全部ひらがななのが、ほんわかしています…

ジャン・リュック・ゴダール監督「勝手にしやがれ」4093本目

すでに2回見てるし「ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン!」のジーン・セバーグは一度見たときからずっと心に残ってますが、「ヌーヴェルバーグ」見たらこっちもまた見るのは当然の流れでしょう。 しかし、今回も、画面があまりにも素敵である一方、1本の…

リチャード・リンクレイター監督「ヌーヴェルバーグ」4092本目

何から書こう。ヌーヴェルバーグのことはあまりよく知らない。ゴダールとトリュフォーならトリュフォーが好き、この中ではアニエス・ヴァルダやアラン・レネが好きで、ジャック・ドゥミ、エリック・ロメール、ロベール・ブレッソン、ジャン・コクトー、ロベ…

ブラント・アンダーセン 監督「アイ・ワズ・ア・ストレンジャー」4091本目

とてもよくできた、わかりやすい作品なんじゃないかと思いました。 シリア難民について聞いていたさまざまな事情が幅広く網羅されているようで、それに、ドキュメンタリーでは撮れない各方面の関係者の背景についても、丁寧に語られていました。 もし、この…

深作欣二監督「黒蜥蜴」4090本目

美輪様ご逝去の報を受けて。原作は江戸川乱歩だけど、脚色が三島由紀夫で主演が丸山(当時)明宏となると、原作が色あせて見えるほどの美輪様ワールドが展開されます。 当時33歳か。とても若々しくて美しいけど、到底30代の初めには見えない貫禄。高笑いの演技…

吉田大八監督「敵」4089本目

「急に具合が悪くなる」の長塚京三が素敵だったので、見逃してたこの作品もさっそく見てみたくなりました。とても面白かったです。 吉田大八監督作品は「パーマネント野ばら」とか「紙の月」とか、好きな作品がけっこうあるので見る前から期待大。この作品で…

永田琴 監督「愚か者の身分」4088本目

半グレな若い男、3人。身分って身分証明書の「身分」か。これは戸籍はあるけど違う人間として生きようとしている人のための新しいIDを偽造する人たち。お金に目がくらんで海外に連れていかれて、詐欺の片棒を担がされる人たちのことが頭に浮かびます。元は「…

キム・ジウン 監督「箪笥」4087本目

美しい映画です。ダリオ・アルジェントともまた違う残酷さの美学みたいなものがあるなと感じました。全体的に暗く、秘密や悲劇は表に出ず隠れていますが、最後に現れてくるのは悪意というより純粋さや幼さと思いやりです。「箪笥」っていうタイトルには、江…

アレックス・コックス監督「ストレート・トゥ・ヘル リターンズ」4086本目

1987年作品だけど、ディレクターズ・カット版が2010年に出たらしいです。 これ何で未見だったんだろう。あの頃ちょっととんがった音楽界隈を追っかけてたつもりで、このタイトルも聞き覚えがあるのに。 冒頭から、とっても抜けてるギャングがいろいろやらか…