映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2025-07-01から1ヶ月間の記事一覧

トビー・L 監督「blur:To The End/ブラー:トゥー・ジ・エンド」3948本目

Blur好きだったなぁ。OasisよりBlur派で、30過ぎてまたバンド組もうって話を翻訳仲間としていて、Blurのスコア買ってベースライン練習したりしてた。(だから聴いてると指が動いてしまう曲がいくつかある) 過去形でいうくらい今は音楽を聴かなくなったけど、…

清水崇監督「呪怨(オリジナルビデオ版)」3947本目

これが一番最初の「呪怨」。あの、振り向くと白い顔の子どもが口を開けてるやつ。今やホラーの巨匠と言われるようになった清水崇監督の初監督作品。今までに映画版を2本ほど見ていて、やけに低い評価をつけてましたが、こちらはどうでしょう。 脅かし方だけ…

豊田利晃 監督「青い春」3946本目

消化不良の「台風クラブ」って感じがしました。 多分、原作は松本大洋だから、ヒリヒリするような名作で、この子たちは、明確に底辺社会を描いた映画に出てくる子たちと同様にさいなまれていて、というか、すでに壊れていて、それが表面に出てくるきっかけは…

パン・ナリン 監督「エンドロールのつづき」3945本目

インド版「ニュー・シネマ・パラダイス」かな。この国の階級制度はいまも根強く生活に影響していると聞いてたけど、高い階層にいても経済的に失敗して厳しい生活に耐える人もいるわけですね。なんともいえず、苦しい気持ちになります。救いは主人公の少年の…

マックス・ゴロミドフ監督「YOYOGI」3944本目

KINENOTEのトップページに「YOYOGI」ってポスターがあって、代々木公園で過ごす人たちや鳥たちを、ただそのまま撮ったものだといいます。これは見なければ。代々木公園は以前の職場にも近く、花見やらコロナ禍のピクニック、散歩やイベントでよく行くなじみ…

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」3943本目

ファスビンダー監督は1980年代までにもてはやされたあと存在感が薄くなっていて、作品がDVD化されてないので、この作品はどこを探しても見つからなくて、港区の図書館の視聴覚室にレーザーディスクを見に行ってもなかったのに、U-NEXTに入っててびっくり。ブ…

フランソワ・オゾン監督「苦い涙」3942本目

オリジナルは50年も前なんだ。映画をたくさん見るようになってから、ファスビンダーとかヴェルナー・ヘルツォークとかの、すごく手に入りにくい作品を探し回って見てた時期があります。このオリジナルはいまだ未見です。…あっU-NEXTに入ってる!すぐに見なけ…

フランソワ・オゾン監督「Summer of 85」3941本目

どうしても「君の名前で僕を呼んで」を思い出してしまうけど、オゾン監督作品なので、もっと苦い。(原作が、だけど) 誘惑するダヴィッド18歳、初恋におちるアレックス16歳。まだ幼くてもろい、遊び盛りの少年たち。楽しさだけを追い求めるダヴィッドやイギ…

フランソワ・オゾン監督「私がやりました」3940本目

これも劇場に行きそびれた作品。公開からもう2年近くたつなんて! 予告編でだいたい筋はわかっていて、要は若い売り出し中の女優(ナディア・テレスキウィッツ、「悪なき殺人」に出てた)が大物プロデューサーに犯されそうになって逃げる、プロデューサー死…