映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ロバート・ルケティック 監督「ラスベガスをぶっつぶせ!」825本目

単純に面白かった。
主役のジム・スタージェスの、賢くてマトモそうなのに、過剰な自信に流されていく感じがリアル。この人は、基本真面目そうに見えるのに、急に手のひらを返してワルになれる、厚みがありますね。ズルいのにどこか憎めない教授。仲間たちも、いかにもいそうな、”ダサいオタク”くんたちや、途中でだらける奴。

シンパシーはまったく感じられない、エリート学生たちのお遊びなんだけど、これ楽しいだろうな〜〜という気分をたっぷり味わうことができます。
原題はシンプルに「21」なんですね。「ラスベガスをぶっつぶせ」は内容に合ったタイトルだけど、映画でラスベガスっていわれるとハリウッド系の話かしらとも思ってしまう。

この、一見真面目で面白みのないジム・スタージェスがさらっと豹変するというのが、この映画のクライマックスだなぁ。
キャスティングと構成の妙で、私はわりといい点をつけたいです、この映画には。