映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アレクサンダー・ペイン 監督「ファミリー・ツリー」966本目

ラストの、父娘二人が部屋のソファに座ってテレビを見ている倦怠感。なんともいえないなぁ。
もともと妻はずっと昏睡状態で、娘たちとはぶつかってばかりだったけど、いろいろ本当のことがわかってきて、もやもやはなくなったけど人生のチャレンジはますます大きくなっていくのでした。
何一つ安易な解決のない、現実みたいな結末。
いいんじゃないでしょうか。私はこういう映画好きです。
ハワイの美しい、開けた風景がなかったら、中欧あたりの救いがまったくない映画みたいになってたかもしれません。これくらいが、ハリウッド映画に慣れた目には限界かも。