映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ティン・プー 監督「ヴァル・キルマー 映画に人生を捧げた男」3741本目

U-NEXTに入ってたので見てみました。「トップガン・マーヴェリック」で見た彼の姿はなかなか衝撃的で、ちょっと感動した。俳優魂だなぁ、どんな状況になっても、今の自分のままカメラの前に立つのって。

この映画によると、彼には才能豊かな兄弟がいて、子どもの頃から一緒に映像を撮ったりしていたけど、わずか15歳で亡くなったとのこと。そういう痛みを携えて歩んできたハリウッド映画の世界で、彼は単純ないい男の役ではなく、一癖ある悪役(例 バットマン、アイスマン)をやることが多かったような印象です。

でも人となりは実直でまっすぐなイメージ。ハンディキャップを負って、胸の中に重苦しいものがあったとしても、お日様に向かって前に進んでいく人だな。

最近、身近な人が亡くなった。入院する少し前にその人が「死ぬときってどんな感じなんだろうな」と話してたと聞いて、そのときの気持ちをおもんばかったりしている。私はまだとりあえずすぐ死ぬ予定はないけど、だんだん目が悪くなり、耳も繊細な音が聴きとれなくなり、長時間続けて働けなくなっている。少しずつ、できることが減っていく。明日は今日より動けないかもしれない。いくら体にいいことをしても、どんどん若返るほどのパワーはもともとない身体だ。今あるものでどうやって生きていくのか・・・・そんなことを考えてしまいました。

がんばれヴァル・キルマー。