映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

神代辰巳 監督「四畳半襖の裏張り」926本目

大人になってから普通に見た映画のなかには、男の人も女の人も全裸だったり、明るい中で激しくからんだりする映画もたくさんありました。こういう、インビなタイトルの昭和のエロス映画は、子どもの目から遠ざけられて、大通りを曲がったところの毒々しい看板でちらりと見ただけなので、どんなものすごい世界が繰り広げられてるんだろう??と怖さと憧れがどんどん大きくなっていたから・・・・拍子抜けするくらい、いやらしくない映画でした。ある時代の遊郭の生活を描いた、ドラマです。極道のナントカのほうがずっと女性のハダカだらけだ。

インビというより、大正ロマンチックな遊郭の女たちがきれいでちょっと切なくて、なかなか趣のある映画でしたよ。
この映画が女性向けでなく男性向けだとわかるポイントは、女たちがエッチで母のように100パーセント優しいこと。でも女性が見ても綺麗で素敵な映画でしたよ。