映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

今敏監督「PERFECT BLUE」1588本目

1998年の作品。原作があるミステリー作品。今敏初めての監督映画だそうです。
キャラクター原案は江口寿史。かなり可愛いです。
アイドルを中心とした作品なんですよね。しっかりストーリーを展開することが中心にあるので、いつものイメージの洪水のような今監督作品とはちょっと違う印象。音楽も平沢進じゃなくてアイドル歌謡だし。

しかし絵の魅力(特に脇役)やは健在だし、素直に話が運ばずあっちこっちに場面が飛んで、リアルと妄想が入り混じってくる感じはやっぱり今監督的なんじゃないでしょうか。

DVDに収録されてる特典映像で、今監督自身がDVD化に当たってこの作品の解説をしていて面白い。

作品中、ミマが母親と電話で話す場面が大分弁なのに気づいたんだけど、原作者も監督も九州出身ではありません。調べたら声優の岩男潤子が別府の人なので、これはおそらくリアル方言を使う場面を撮るために彼女のネイティブ言語でやらせたんでしょうね。おもしろいなぁ。

PERFECT BLUE [DVD]

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