映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

トビー・フーパー 監督「悪魔のいけにえ」3168本目

最近もうホラー映画が怖くない!とか言ってましたが、チープな作りで、一般人っぽい若者たちが見るからにヤバいヒッチハイカーを拾ってしまうところから始まるこの感じ、”トラウマ映画”にありがちな、「悪いこと言わないから見るの止めとけ」感がすごいです。設定がアウトですよね、顔に顔を張り付けた殺人鬼ですよ…レクター博士とか屋根裏の殺人鬼、「アングスト/不安」の彼のような、常人の想像の及ばない本物のサイコパス。自分以外の者の恐怖も不幸も何ともない、血の匂いや腐敗臭もへっちゃら、という人は生理的に怖いです。これをコメディにした「アダムス・ファミリー」は怖くないんだけどな…。

続編がたくさん作られてるくらいで、ある種の完成度は高いんだと思います。でもこの怖さは苦手です。

しかしあの蝋人形のようなじいさまは一体…。