タイトルは「砒素のしみ込んだ古いレース」?
紹介文を読んで、背筋が寒くなるような作品かなと思ったけど、フランク・キャプラ監督に限ってそんなはずはない。
主役のケーリー・グラントは「素晴らしき休日」や「ヒズ・ガール・フライデー」より後なのにまだ初々しい感じ。老嬢の二人はこのとき60代で、商業映画の歴史を作ってきた女優たちです。上品で優しいけど開き直っててちょっと壊れてる感じが…阿佐ヶ谷姉妹を思い出してしまった。もしこの作品を日本でやるならはまり役だと思う…。
そしてこの映画にも私が推しているピーター・ローレが「博士」役で出てます。アク強いなやっぱり…。上品に話す変態、って感じ…
家に戻ってきた甥のジョナサン(アダムスファミリーのフェスタ―みたいに、怖いのに笑える)が連続殺人鬼なら、老嬢たちだってそうだ。テディのデタラメぶりも可笑しいし、ケーリー・グラント演じるモーティマーの美人妻エレン(プリシラ・レイン)が誰からも見向きもされないのも愉快。キャプラ監督のユーモアのセンス、好きです。
最後ドタバタで、テディと一緒に老嬢たちもハッピー・ホームで暮らせるようになってめでたしめでたし。地下室の13体は結局、どうなったんだろうね…。