1964年の作品。これもずっと見たかった。
かなり昔だし、てっきり白黒のおどろおどろしい作品かと思ったら、カラーで美しい。耽美的な作品だったのですね。オムニバス形式で4話が次々に語られますが、完璧に作り込まれたセットの中で、美しい大昔の紙芝居のような独特の世界が広がります。怖いというより不思議な異世界。
役者さんも素晴らしい人が揃っていて、本当に完成度が高いです。
「雪女」の空の真ん中の目。
「耳なし芳一」の弾き語る平家物語の生々しい映像。
「茶碗の中」で狂いはじめる侍の表情。
これは今映画に興味のあるひとたちが、もっと見た方がいい映画だなーと思います。