映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジュリアン・デュヴィヴィエ 監督「アンナ・カレニナ」2552本目

ヴィヴィアン・リー主演のやつです。クラシックの名作だけど私が先に見たのはキーラ・ナイトレイのごく最近のやつだけ。ヴィヴィアン・リーのほうが業の深さを体現してくれるのではないかと期待。

作りが1948年らしい、なんというか「まじめな」流れなので、ストーリーも正しく追えるし頭に入ってくるけど、アンナの業の深さは思ったほどすごくは感じられないですね。やけに美しい人妻と、若い愛人の道ならぬ恋、映画で「末永く幸せに暮らしました」というのは見たことがありません。アンナが貴族と軍人の間で揺れ動き、結局幸せになるのは額に汗して働く農民、という、まるでソビエトの到来を予感してたような原作だったんだなーと思いました。 

アンナ・カレニナ(字幕版)

アンナ・カレニナ(字幕版)

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