映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ヨアキム・トリアー監督「母の残像」3162本目

ユペール女史の出演作品を片っ端から「マイリスト」に入れておいたのを、ときどき思い立って見てみます。この映画は英語だけどノルウェー、フランス、デンマーク、アメリカ合作とのこと。

イザベル(役名も)を亡くした夫を演じてるのは、見たばかりの「ミラーズ・クロッシング」で実に渋くて味のある主役を演じたガブリエル・バーンじゃないですか。もう一人の老齢の男はデヴィッド・ストラザーン。「ノマドランド」でフランシス・マクド―マンドを家に呼んだ彼か。みんないい顔してるな~。

ジェシー・アイゼンバーグは見るたびにソーシャル・ネットワークを思い出してたんだけど、今日から二宮和也にしか見えなくなってしまった。

…役者の顔の話ばかりしてしまいましたが、この映画のテーマは今をときめく「ドライブ・マイ・カー」に似ています。「母の残像」のほうが悲壮になってもおかしくないのに、あっちのほうが深く心に残るのは、演出のしかたや監督のポリシーとかの違いによるものなんでしょうか。改めて、母を・妻を失った男たちの物語って今まではこういう風に作られてたよなー、と、おさらいのように感じてしまった部分もありました。

母の残像

母の残像

  • ガブリエル・バーン
Amazon