映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

内田けんじ監督「鍵泥棒のメソッド」467本目

堺雅人がプロフェッショナルな「鍵泥棒」である、という前提の映画かと思ってました。違った。

感想:すごく面白かった。予想を超えました。
こういう、見る人ががんばらなくていい作品は、監督のサービス精神が伝わってきて嬉しいです。
スリリングでサスペンスもあるんだけど、総合するとコメディ。
香川照之が悪賢い役をやることも、堺雅人が弱虫の役をやることも、広末涼子がお堅い編集者をやることも、森口瑤子がちょっと荒んだ中年女をやることも、ちょっとスパイスが効いててすごくいい。
最近の広末涼子は、なんかとても良いですね。この人にはいろんな役がすーっと入って行きます。
荒川良々の悪党役は、どーやっても全然怖くないので、ギャグマンガにしたかったのかな?

あと、吉井和哉のテーマ曲もすごく良い。なんていうんでしょう、大人の視点とか格好良さを加えてくれました。
そんなこんなで、総合点がかなり高い作品です、自分としては。