映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

平山秀幸監督「しゃべれども しゃべれども」3552本目

2007年の作品なので今からもう15年も前だ。どんなお家騒動があったのかなかったのか知らないけど、このとき売れない二つ目だった国分太一は、ジャニーズアイランドの社長になってしまった。彼、なかなかうまいなぁ。平凡な明るい落語家の卵に、見える。口下手な男、松重豊がしているマスクは昔のガーゼマスクだ。無口な美人、香里奈はいくらなんでも表情が怖すぎる。・・・と、国分太一以外はちょっとデフォルメしすぎ。

しかし、このときもう平成19年なのに、昭和?を感じてしまう懐かしさはなんだろう。師匠が伊東四朗、母親が八千草薫、というキャスティングか・・・いや、今もあるけど少しずつ減っていきつつある寄席や大衆居酒屋の風景が懐かしいのかな。

大阪から来た少年役の森永悠希は、おとなになってからの演技を見た記憶がある。この頃はちっちゃくて可愛い。15年あれば子役が大人になる・・・。

落語ってやっぱりいいな。私も不愛想な20代の娘の頃に弟子入りしてたら、ちょっとは面白みのあるおばちゃんになれたかなぁ。