映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ダニー・ボイル監督「28年後…」3985本目

<結末に触れています!>

英国で発生したウィルスが本土で蔓延していて、一本道だけでつながっている小さい島に生存者が避難して暮らしている…っていう設定が、なんかいいです。全世界に目を向けたりしないで、極力ちいさい世界で完結している。日本と相似でもあります。本州に対して、たとえばこの生存者の島は、淡路島とか佐渡島みたいなスケールだろうか。日本の場合、南下すると本州につづいて九州、南西諸島があるので、逃げて逃げて石垣島に落ち着いた、とかもアリかも。

ダニー・ボイルが監督すると、カットがキレキレでいいですね。トレインスポッティングの「ロンドンで一番汚いトイレ」とかすごく記憶に残ってるんだけど、この作品でも、撃たれて倒れたゾンビを下から捕えたショットとか、動きがシャープだし、いい意味で「おお!」と思わせるこの感じが好きです。俗なものの中に崇高なものが現れるような美しい映像も好き。

アーロン・テイラー・ジョンソンって、「アンナ・カレーニナ」を見たときは端正で気品高い二枚目だと思ったけど、その後のスキャンダルや、「ブレット・トレイン」の役柄(みかん)とかで、気品とは逆でしぶとい彼の姿を見るにつけ、個人的にはすごくいいなと思うようになりました。(ヴィゴ・モーテンセンやゲイリー・オールドマンが演じるとチンピラ役が生きる、みたいなことで)

パパを置いて少年は独り立ちして新しい仲間(悪そうな)を見つけて、次回作は「28年と28週後」かな…。なんか旅の仲間の物語になっていくみたいで、楽しみになってきました。

28年後…

28年後…

  • ジョディ・カマー
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