映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

クエンティン・タランティーノ監督「ジャッキー・ブラウン」3825本目

ひとり「タランティーノまつり」継続中。

これを見るのはかなり久しぶり。25年ぶりとかかもしれない。冒頭からまるで70年代のブラックスプロイテーション映画風。ファンキーでかっこいいなぁ。パム・グリアがとにかく凛々しくて美しい。タランティーノが若い頃の彼女を映画で見てうっとりしていた様子が、見たこともないのに浮かんでくる。(そうやって「修羅雪姫」の梶芽衣子も見てたんだろうな)

「Chicks with a Gun」っていうビデオ、パルプフィクションでミアがパイロットに出たやつはFive Foxyなんとかだっけ。あの映画を見たあとだと、サミュエル・L・ジャクソンが黒スーツに聖書の言葉、じゃなくて、ソファでデレデレとこんなビデオを見てる姿だけで笑える。

保釈屋の中年男、みょうに渋くてちょっといい男で、マイケル・ペイリン(パイソンズの)にちょっと似てるんだけどマイケル・フォスターでした。彼女が刑務所から出て来るシルエットの見事なことといったら。これは惚れるわ。

ストーリーといい、全体の雰囲気はほんとうに70~80年初頭のアメリカ映画の雰囲気なのに、なにかものすごくカラッと乾いていて、CMやMVみたいに切れがよく、どこか明るい。メッセージ性とか(ないわけじゃないけど)より、とにかく面白く。パム・グリアの素敵さを出し切る。という、見る側の意識を強くもって作られたという気がします。作家性、芸術性、主張、社会批判といったことは、(あるけど)二の次、みたいな。

昔これを初めて見たときより楽しめたと思います、たぶん。

さ、次いきます。