映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

松本人志「しんぼる」44

2009年作品。
へぇ〜。こんな映画なんだ。
面白かったですよ。ドリフ、ひょうきん族ガキの使い、などなどを見て大笑いしていた子どもの頃の気持ちになって見ると、楽しめるのではないかと思います。

Amazonで感想を見ると、失敗作とか難解とか書かれてるけど、松本人志が自分の頭の中にあるものをきちんと形にできたか?という意味では、成功してると思います。よく作りこんであるし、珍しいし、ユニーク。

この人がこれほどの有名人でお金を使える人でなかったら、多分「すごく独特な才能のある自主制作映画」が出来てたんじゃないかな。むしろ美大生かなんかがそういう映画を撮っていれば、もっと玄人受けしたんではないか、とも思います。これほど有名になってしまうと、たくさんの人が期待して見るから、叩く人もいるし、とりあえず褒めちぎる人もいるでしょう。ただ、あの松本人志が作ったのでなければ、細部の小ネタがこれほどおかしくなかっただろうし、なんだかんだあっても最後に明るい気持ちで終われる、という感じにはならないでしょう。壮大なる、完成度の高い、素人映画(ほめてるんです)というか、子どもの心の中を覗いてしまったような映画です。

あ、これ、マンガにしてモーニングに投稿したら、きっといきなり大賞とって掲載されたんじゃないかと思います。

というわけで、次いきま〜す。