映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジム・ジャームッシュ 監督「ダウン・バイ・ロー」1617本目

1986年の作品。
「パターソン」がよかったので、ジャームッシュ監督の昔の作品を見直してみようという趣向。
トム・ウェイツが若くてぴちぴちしてらぁ。この時38歳。こんな時期があったなんて信じられない。昔からおっさんだったはず。

改めて、「パターソン」の後に見てみると、監督にとって日常はルーティンの連続(割とそれを愛してるとはいえ)で、それに飽きたりトラブルが起こったりしたときに、異文化が光を持ってやってくる。この映画では「ライフ・イズ・ビューティフル」の太陽を持ってやって来たロベルト・ベニーニがそれです。※なんと、ダウンバイろーの方が10年も早いけど!

最近、いい年になってからは、映像がスタイリッシュかどうかも大切だけど、それよりも情感とかの方が気になるようになって来た。若い頃にこの映画を見たときは、かっこいい〜〜しか思わなかったかもしれないけど。
「ザック」と「ジャック」って、イタリア人には区別して発音しづらい名前なのかな。
かっこいい映画としてより、優しいコメディとして、いいなと思った。