<ネタバレあります>
「妹」を見たらこれも見るでしょう。
「妹」と同様、抒情的な「かぐや姫」の世界がバイオレントな藤田敏八風味になっています。何度も引っ越ししては、いろんな隣人たちと出会ったり兄に再会したりするけど、最後は妻がおかしくなって入院して、夫がひとり赤ん坊を抱えてまた引っ越す…。もはやベースとなった歌とはほとんど関係なさそうな世界だけど、展開の速い週刊誌のまんがみたいで面白かったです。
家にかぐや姫のLPレコードがあったので歌詞もよく覚えてるんだけど、給料日におでんをたくさん買いに行くというのを、家で作ったほうが安いのに、この人たちは本当に貧乏だろうかと思ったのも覚えてます。貧乏というより、家庭的じゃない暮らしってことなのかな…。貧しい暮らしなんだけど、引っ越し先ですぐに工場の仕事が見つかって、安い家賃の家に住めば家族3人で暮らせた時代。どうも、今の方が生活って厳しい気がするな…。
高岡健二って久しぶりに見るけど、このときのルックスのイメージが強い。今の写真を見てみたら、やはり明るくて精悍な感じでした。