映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

石井裕也監督「舟を編む」708本目

ちょっと期待しすぎてしまったかな。
この映画の上映が一通り終わった頃にテレビでやった、辞書編集部のドキュメンタリー番組を見て、一通り「へぇ〜」とか「ほぉ〜」とかをやってから見てしまいました。知らなくていいあらすじも知ってしまってた。
ちょっとマンガっぽく誇張してる部分が多くて、もう少し抑えてもいいかなとも思いました。好みの問題だと思うけど。

役者さんは、オダギリジョー加藤剛小林薫八千草薫渡辺美佐子はハマり役でとてもいいと思いました。黒木華も、あの普通さの中に、どうしてこう印象に残るんだろう?という部分があって気になります。松田龍平は、あれでも素っぽく見えるけど、もう少し自然なほうがよかった。池脇千鶴はうまいけど、この人じゃないといけない理由が見つけられなかった。そして、いつもちょっと印象が強すぎる気がする宮崎あおいが、今回は地味に徹していてよかった(私好みという意味です)。

石井監督は、とてもわかりやすくて、根が明るいかんじの映画を作ってくれるので、テレビにも良さそうな気がします。