映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ダーレン・アロノフスキー監督「レクイエム・フォー・ドリーム」3724本目

教習所で見せる事故映像のように、この映画(ダイジェストでいいから)をすべての高校生とかに見せたら、好奇心で薬物に手を出す人が激減するのでは・・・(具合が悪くなって保健室に駆けこむ人もいそう)。副題「ダメ!ゼッタイ」、としたい。

そんな中毒映像が続きますが、見慣れてる気もするのは多分、「マルホランド・ドライブ」や「ツインピークス」の見すぎか。デイヴィッド・リンチ監督の作品には絶対出てこない、警察や救急といった正気の人たちが出てくると、ホッとしますね・・・。

青くて丸い目、イノセントな印象のジャレッド・レト(ジム・キャリーかと思う)と、傷つきやすい美少女のおもかげがまだあるジェニファー・コネリー(トップガンではすっかり貫禄を見せてくれた)の二人は、若くて欲が強く、そのために落ちていくけど、母エレン・バーンスタインはやせる薬を医師に処方してもらっただけだ。見栄はあるけど誰でもやってること。ドラッグストアやネット広告で見た「これで痩せられる!」という効果のないお茶やサプリを買うのと変わらない。あの人たちは医師に扮したにせものなのかな。それとも悪徳医師?

ああいうクスリは日本ではそれほど簡単に手に入らないから大丈夫・・・と思ったらそうでもないらしい。若いお嬢さんは、知らない人と飲みに行くときは、どうぞ気をつけてください。。。