ヨーロッパ映画(80年代まで)
怖い映画ばかり見たので、楽しそうなやつ、いきます。 すごいですねこれはまた、豪華監督3本立て。 (1)ロジェ・ヴァディム監督。ジェーン・フォンダが弟ピーター・フォンダと共演。のちにスカしたイージー・ライダーになった彼もこのときは王子様装束です…
最初の「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」と「アディオス」の間に撮られた映画。この間にコンパイ・セグンドをはじめとするメンバーの数名が亡くなっています。この映画はピオ・レイヴァと彼のThe Sons Of Cubaバンドを中心に、ドラマ仕立てになっていま…
巨匠がわかる人だけがわかればいいと思って、自分の大事な映画の断片をたくさん集めて作った宝物。「コヤニスカッツィ」とかテレンス・マリックの映画とか「イントレランス」の仲間。って感じでした。巨匠つっても若いころは自意識過剰の気取り屋だった人が…
1929年の作品。同年の「恐喝」が(イギリス発といわれている)トーキーで、これはサイレント最後の作品。ヒロインは2本とも、可憐なアニー・オンドラ。「恐喝」のほうは後ろ暗いところのある女性の役で、こちらも二人の幼馴染の男性のあいだで心が揺れる女…
1948年のイギリス映画。これは画質が悪い…。1枚当たり160円のDVDなのでリマスターなどしているわけもないんですが。この頃の作品で映像がクリアなものもあるので、ちょっと残念。内容はなかなかブラックで見ごたえがあるだけに。 執事が不倫相手と密会する…
この作品ってほかと違いますね、ジャケットがビートルズのサージェントペパーズみたいで。一方、映像の雰囲気は、いつもみたいな貴族の館じゃないしマルチェロ・マストロヤンニも出てこない。ニュー・シネマ・パラダイスみたいな、市井の人たちの町だ。いや…
馬車が木立の向こうから走ってくると、その背後から夢のように美しい陽射しがさしこんでくる。印象的な場面だけど私でも知っているスヴェン・ニクヴィストの撮影ではないようでした。 マックス・フォン・シドーが若い上に「髪を黒く染めて付け髭をつけている…
目の赤い、なんか怖いキャラクターのこの映画、ずっと気になってましたが、コロナがらみのAmazon経由シネフィルWOWOW無料ということで見てみました。1973年の作品なんですね!なんとなくモンティ・パイソンのつなぎアニメみたいな品質とテイストなのが納得で…
これを借りた理由は多分、宝塚の「赤と黒」を見たからだ。以前見たジェラール・フィリップ主演の「赤と黒」は宝塚にはあるまじき悪党の物語なのに、それを忠実になぞりつつ清く美しい宝塚流にちゃんと完成していた先日の公演はなかなか素晴らしくて、改めて…
なんか、納得しました。 ゴダールって女のことをちっとも理解してないけど、その美しさや優雅さに心酔してとりこになっていた、ある意味フェミニストなんじゃないかな。アンナ・カリーナにしれっと「みんな私の言うことを聞くわ、だってわたしは、とても、き…
ダメだ、この映画苦手…。 イタリア人のおばちゃんと息子たちとその女たちが、ずーーっと怒鳴り続けてるのを聞いてるのがツラくて。どん底まで不幸な映画はほかにもあるけど、私はこういうのダメなんだ。 ルキノ・ヴィスコンティは、アラン・ドロンをはじめと…
ライアンってアイルランドの典型的な名前なのかな。「Ryan Air」って格安航空が有名なのは、この映画にちなんだものなんだろうか。 この映画は巨匠(作る映画すべて大作という意味でも)デイヴィッド・リーンが力を込めて作ったもので、アイルランドの荒っぽ…
今なかなか見られないレアものです。某図書館で借りました。 「マリア・ブラウンの結婚」も面白かったけど、こっちは最初からなんだか異形な映画です。全盛期を過ぎた女優が中心ということで、当然思い出すのが「サンセット大通り」ですが、あちらはきちんと…
ちょっとホラーでしたね! 「叫び」は死に至る病を得た長女が絞り出すもの、「ささやき」は病人をおもんばかって妹たちと召使いが、声すら出さず息だけで話す音。ベルイマンの映画は最初に「沈黙」を見て、カメラがあまりに女優たちに寄ってるのに度肝を抜か…
何度も見逃したけど、結局近所の図書館のAVコーナーでレーザーディスク(!)でやっと視聴(注:今は令和2年)。さすがLD、映像きれいでしたよ(棒読み)冒頭にメイキングも入ってたし。 で内容ですが、ぼんやりと評判を見聞きしてたときは、猫の出てくる若…
(ほぼネタバレあり) 在りし日のフィリップ・シーモア・ホフマン、今よりちょっと若いイーサン・ホーク。兄のアンディ(ホフマン)が弟のハンク(ホーク)に宝石店強盗を持ちかける。もちろん普通の素人。なんか痛い、いやな予感がします。サングラスと付け…
深海探索のドキュメンタリー映画です。なんでルイ・マル?ジャケット写真ほど映像がキレイではない、深海の実態を淡々と撮影して報道するかんじの映画でした。1956年だから、全編天然色の深海映像を撮っただけでもすごいと思うけど、2020年の私はほとんど潜…
やけに好きなルイス・ブニュエルの作品を、また見られて嬉しい。舞台はスペインなのにフランス映画。 なんか色々おふざけが多いな。彼の作品にはカトリックの問題点に触れるものも多いけど、この映画ではおちょくってますね。この前に作られた「ブルジョワジ…
ナチスが台頭していた時代のパリの劇場が舞台で、主演はカトリーヌ・ドヌーヴとジェラール・ドパルデュー。フランス映画もそこそこ見てきたと思うけど、この二人が共演してるのって珍しいですね。二人ともさまざまな作品に多数出てるのに、ジャンルが違うの…
追悼、テリー・ジョーンズ。 大好きなモンティ・パイソンの中で、テリー・ジョーンズといえば、キーキーうるさいおばちゃん役、あと「Nobody expects the Spanish Inquisition!」の三人組。ひょうひょうとしたキャラクターが多い中で、彼はいつも濃いという…
原題は「The Damned」。ロンドンパンクのダムドのバンド名はここから来たわけだな。DVDジャケットの写真はまるで、シド・ヴィシャスの彼女だったナンシー・スパンゲンみたいだし(あ、男か)…しかし大胆なタイトルですよね。貴族の話なのにDamnedなんて。彼…
「~の伝説」ってタイトルには弱いな。寓話めいていて、現実をひょいっと超えてどこか遠くの異次元が現れてきそうで。ましてや「木靴の樹」の監督とあっては。 主演はブレードランナーのルドガー・ハウアーだよ。 あの戦闘型ロボットみたいだったルドガー・…
ジャン・ルノワールの作品って「大いなる幻影」しか見たことない、それも7年前。名画のルノワールの息子って知らなかった。「幻影」はなぜかエリッヒ・フォン・シュトロハイムが出てたことしか覚えてない…。 この映画は、登場人物が多くて人間関係が複雑なわ…
原題「Entre Tinieblas」は「暗闇の間」という意味だそうです。シリアスっぽい~。ふざけた邦題のほうが映画をよく表してますよね。 DVDジャケットの写真がすごいけど、実際この僧院では虎を飼っているという設定(笑)。ヘロイン中毒の尼僧やロマンス小説を…
究極のシチュエーション系のドラマですが、戦時中なので敵から砲撃された船の救命艇が舞台で、敵も一人乗り込んで来たりします。メンバーを失うことに関してはみんなとてもカラッと冷静。それもやはり戦時中だからかな。 どうしても思い出すのが、新藤兼人「…
アルモドバル監督の作品のなかで、これが一番昔のものです。カルメン・マウラがまだ若くて、憂鬱な妻の役。昨日見直した「ボルベール」では謎の年配女性の役でした。今この映画を作るとしたら、妻の役は誰だろう? 一見普通の家庭だけど、10代の息子は麻薬を…
こんな言い方はよくないかもしれないけど、この映画は…ダメだな。この映画はいろんなところがおかしい。なぜかフランス語で、口パクの人が多くて、臨場感が薄い。建物の中はリアルだけど、屋外はぜんぶスタジオに設けたセットで、舞台みたいな閉所っぽい雰囲…
映画評論やさまざまなオススメ情報を読み散らかして早10年近く、名前は知ってるのにいまだに一本も見たことのない監督がいました。それがファスビンダー監督です。TSUTAYAに行っても、「映像乱れあり」の大昔のVHSしかないし、なかなかハードルが高かったの…
ヒッチコックの作品も、見てないのが残り少なくなってきました。さすがに「傑作」にあう確率さがってます。 普通は夫婦のうちどっちが孔雀かというと、着飾った奥さんかな?と思うけど、この映画ではフラフラ飲み歩いてる「孔雀」が夫で、働いて稼いできてそ…
KINENOTEでタイトル「リング」と検索すると2つヒットします。例のシリーズものと、これ。こちらのリングはボクシングのリングと腕輪のダブルミーニングです。 時は1927年。まだまだ無声映画の時代。冒頭の遊園地の描写は、コントラストの強い白黒映像で、ブ…